Interview

まずはお客様の安心のために。

㈱Mizkan Partners
品質環境部長

ooshima yoshifumi

※部署名・役職・内容は取材当時のものです

「なぜ、安全ではなく安心か」

ミツカンには、200年を超える歴史の中で育んできた思いや知恵を、改めて「言葉」にした「ミツカングループポリシー」があります。これは、社員一人ひとりが仕事で迷った時、悩んだ時に立ち戻る原点ともなるもの。その中で、品質保証のポリシーは、まず、「なぜ、安全ではなく安心か」と、社員一人ひとりに問いかけています。

安全であることは、いわば当たり前。その上で「安心」という、ある意味、精神的で果てのないものにミツカンはどう取り組んでいくのか。お客様が求める安心は、人それぞれで、それを提供し続けることは、安全基準や法律を守ることより、格段に難しいことです。

しかし、いくら難しいことであっても、いつの時代も、お客様の立場に立ち、お客様に安心をお届けする努力を続けることで、ミツカンは成長を果たしてきました。お客様に約束した商品の品質や提供価値に責任を持つことはもちろん、お客様が求める情報を提供することも安心をお届けする上での大切な使命の一つ。例えば、遺伝子組換えや添加物。安全基準をクリアしているものであっても、「お客様がどう考えるか?」の視点に立つと、商品に付随する情報も大切な価値です。

つまりは、「お客様が不安に感じていること、心配なことにしっかりと向き合う姿勢を常に持てているかどうか」。これに真摯に取り組むことで、安心という果てのない課題であっても、その時々でお客様の声に寄り添うことができ、解決への道を必ずや開いていける。これこそが、「ミツカンらしさ」だと私たちは考えています。

品質保証の「腕を上げる」

今、ミツカンは、日本国内に留まらず、アジア、北米、欧州と世界規模で事業を展開しています。その中で、今後ますますグローバルに商品が行き来し、原料調達から商品設計、製造、販売、そして生活者に使っていただき、さらには容器などが捨てられるところまで、品質保証をみていく領域の間口も奥行きもグローバルに広がり、難易度も増していきます。

「品質保証部門は、お客様からミツカンへの信頼を守る門番」として、その腕をさらに上げるために、「スペシャリティ」「ネットワーク」「フットワーク」の3つの能力を高める取り組みを進めています。

まず、「スペシャリティ」。間口も奥行きも広がる中で、我々品質保証部門においても個々の専門性がなければ、各プロセスで有効な支援はできません。一人ひとりがスペシャリストとして、さらに高いレベルへと上がること。併せて、社内外からの幅広い情報や知恵を問題の発見や解決に活用できるように「ネットワーク」を広げ構築すること。そして、起こっている問題をいち早く現場でチェックする「フットワーク」の良さに磨きをかけること。この3つの能力を高めることで、環境変化やお客様が商品に求める安全や安心の変化を正しく把握し、より良い商品を提供し続けることができると考えています。

そしてこれらの能力向上には、今後、デジタル技術の活用が重要なポイントになります。仕事のやり方を進化させ、「人」の能力を最大活用することにチャレンジしていきます。 

「『やがて、いのちに変わるもの。』を、私たちミツカンはお客様に提供している」――この大切な思いをカタチにする取り組みに、これからも真摯に取り組んでいきます。