【2】大分県佐伯市の
「雪ん子寿し」の里を訪ねて
大分県佐伯市に、雪ん子寿しと呼ばれるかわいらしくおいしい郷土寿司があると聞きつけ、すしラボチームでその魅力を探るべく取材に出かけてみました。案内役は一般財団法人観光まちづくり佐伯の川野さんと三浦さん。尚、開発者の高橋さんは先日転倒され骨折中ということで、ご長女の稲田さんにお話を伺うことができました。

雪ん子寿しは2000年に「きのこ料理コンクール全国大会」で最優秀賞・林野庁長官賞を受賞した地元の宝物のような逸品。現在80歳を超えた高橋さんは今もなお長年この事業を支えており、当時から地元産の干し椎茸や大根、大葉を用いることに強いこだわりを持っていらっしゃいます。約20年前には本匠村を含む9つの町村が合併して佐伯市となり、その地域の魅力を伝える役割も担う商品となっています。
名前は、初めは無名のまま佐伯市内の観光イベントに出品されていたそうですが、その日辺り一面に積もった雪を見てひらめき、清らかで優しいイメージを込めて「雪ん子寿し」と命名されました。この地はそんなに雪が降ったり積もったりするところでもないんですが、と笑っていらっしゃいました。この名前が地元の人々に愛され、今や佐伯市を代表する郷土寿司のひとつとなっています。
作り方は手間ひまかけた丁寧な工程に特徴があります。特に干し椎茸の戻し方は何度も水を替えてアクを抜く根気が必要で、この下処理により、干し椎茸特有の濃い香りが抜けて、誰でも食べやすい味となっています。加えて、大根は季節により硬さが異なるため、夏は塩をして時間をかけて自然に水分を抜き、揉まずに柔らかくする工夫がなされています。寿司飯は地域の好みに合わせて甘めにしています。大葉は変色しやすいため、持ち運び時は別添えにしたりして細やかな配慮が感じられます。

味は干し椎茸のコクと甘酸っぱい寿司飯、大根のシャキシャキ感、そして大葉のさわやかな香りが一体となり、一度食べるとほっとするような優しい味わいです。急速冷凍を施した商品も開発し、遠方で忙しい方でも気軽に楽しめる商品として重宝されています。佐伯市内と、大分市内の一部店舗でも販売中です。

今後は佐伯の豊かな食材を最大限活かしつつ、雪ん子寿しの魅力を県内外に広めていきたいという夢が語られました。観光資源としての可能性も期待しつつ、高橋さんの思いを引き継ぎながら新たな挑戦に取り組んでおられます。
今回の取材を通じ、長年の経験と地域への深い愛情が詰まった雪ん子寿しの魅力を改めて実感。これからも佐伯市の美味しい名物として、多くの人に愛され続けることを願っています。
ここからはasakoさんが雪ん子寿しをモチーフにしたアレンジメニューについて紹介しますね。素材は変えずに調理方法を簡単にしたもので、寿司飯には市販のカンタン酢に大分名産のかぼす果汁と皮を加え、爽やかさをプラスしました。大根は薄切りにして同じくカンタン酢で漬け、元の味付けを尊重しています。椎茸は干し椎茸の手間を省き、生椎茸を追いがつおつゆと水で電子レンジ加熱し簡単調理。最後に大葉を散らしてちらし寿司仕立てにすると、雪ん子寿しの甘酸っぱさや椎茸の旨味、大根の歯ごたえも良く、さっぱりとした風味豊かで、気軽に楽しめる一品に仕上がりました。










