2020年度 ミツカングループ上期業績概要について

~家庭用商品が伸張し、グループ全体で増収~

企業 2020年11月25日


ミツカングループの2020年度上期(2020年3月~8月)業績は以下のとおりです。


ミツカングループ


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区分 業績 前年度比 (2019年度金額)
売上高 1,231億円 104.1% 1,183億円


エリア別


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区分 業績 前年度比 (2019年度金額)
日本+アジア事業売上高 588億円 100.1% 588億円
北米事業売上高 578億円 110.4% 524億円
欧州事業売上高 63億円 90.4% 70億円


国内セグメント別


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区分 業績 前年度比 (2019年度金額)
家庭用売上高 488億円 106.6% 458億円
食酢 156億円 104.7% 149億円
ぽん酢 73億円 111.4% 65億円
つゆ・
鍋つゆ
72億円 111.6% 64億円
納豆 138億円 105.7% 131億円
業務用売上高 91億円 76.1% 120億円

注) 金額は純額表示


1.ミツカングループ2020年度上期業績概況


2020年度上期のミツカングループ合計売上高は、前年比4.1%増の1,231億円となり、2017年度以来、3年ぶりの増収となりました。内食需要の高まりで、つゆ・鍋つゆ、ぽん酢を始めとした家庭用商品の主要セグメントが好調な国内事業、また、パスタソースを中心とした家庭用商品が大きく伸張した北米事業が前年を上回り、欧州事業は前年を下回ったものの、グループ全体としては前年を上回ることとなりました。国内・海外とも業務用事業が苦戦しましたが、家庭用事業の伸張により増収となりました。


海外売上高比率(グループ合計売上高に占める北米、欧州、アジアの売上)については、52.5%となりました。


下期も引き続き、新型コロナウイルス感染症対策の各国の指針及び当社方針に基づき、食品メーカーの使命として供給責任を果たせるように取り組んでまいります。


2.各事業の概況


<日本+アジア事業>

2020年度上期の日本+アジア事業の売上高は、前年比0.1%増の588億円となり、2018年度以来、2年ぶりの増収となりました。家庭用売上高は、内食需要の高まりで、つゆ・鍋つゆ、ぽん酢、納豆、食酢といった主要セグメントすべてにおいて増収となり、前年比6.6%増の488億円となりました。一方、新型コロナウイルス感染拡大の影響による外食向け需要の減少により、業務用売上高は、前年比23.9%減の91億円となりました。


食酢セグメントは、前年比4.7%増の156億円となりました。手軽に料理をつくることができる調味酢「カンタン酢」が前年比9%増と好調であったこと、また、それに加え、「お酢ドリンク」が美容や健康によいおいしいドリンクとして若い世代へ広がり、お洒落にアレンジしたビネガードリンクをSNSへアップして楽しむなどオケージョンも拡大しており、新商品として上市した「フルーティス」がそのニーズに支持され、食酢飲料が前年比19%増と伸張しました。


ぽん酢セグメントは、前年比11.4%増の73億円となりました。主力品である味ぽんの売上が好調だったことが主な増収要因です。味ぽんは、新型コロナウイルス感染拡大の影響によって巣ごもり消費で内食・調理の機会が増える中、調理者の手間や献立を考える悩みに対し、味ぽんと水1:1でカンタンに作れる「鶏のさっぱり煮」というメニュー提案が支持されました。


また、自宅での喫食機会が増える中、おかずメニューの中でも特に「餃子」の需要は高まっており、「シンプルに味ぽんでおいしく餃子を食べる」提案も支持されました。


つゆ・鍋つゆセグメントは、前年比11.6%増の72億円となりました。追いがつおつゆやパウチタイプの混ぜつゆシリーズは、特にテレワークや学校の休校などの影響による自宅で昼食を摂るニーズを捉え、つゆ合計の売上としては、前年比8%増となりました。また、鍋つゆについても、内食需要拡大の追い風を受け、春鍋の提案もより受け入れられるようになり、前年比24%増となりました。


納豆セグメントは、前年比5.7%増の138億円となりました。健康意識の高まりにより納豆需要が伸び、自社納豆事業の売上№1商品である「金のつぶ たれたっぷり!たまご醤油たれ」も前年比25%増と引き続き、好調に推移しました。


<北米事業>

2020年度上期の北米事業の売上高は、前年比10.4%増の578億円となり、2017年度以来、3年ぶりの増収となりました。

 

パスタソース事業については、家庭での摂食頻度の高いメニューであることから、内食需要の高まりで、売上が前年から大きく伸張いたしました。また、食酢事業についても、業務用の売上がレストランの休業により減少しましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で在宅時間が増え、屋内の掃除・クリーニングへの用途やピクルスなどの調理用途など家庭内での使用が増えたことで家庭用の売上が伸張し、増収となりました。

 

<欧州事業>

2020年度上期の欧州事業の売上高は、前年比9.6%減の63億円となり、為替影響を考慮しても、2019年度に続き、2年連続の減収となりました。

 

欧州事業全体としては、不採算事業の改廃を政策的に進め、収益性を高めるよう取り組んだことで減収となりましたが、家庭用の主力ブランドであるスィートピクルスの「Branston(ブランストン)」や食酢ブランドの「SARSON’S(サーソンズ)」については、家庭内での昼食需要の拡大、内食需要の高まりから、売上が伸張しました。一方、レストランの休業で、すし酢などを中心とする日本食事業の売上は減少しました。


<ZENB事業>

2019年に日本、米国で販売を開始した「ZENB」ブランドは、2020年5月に英国でも販売を開始し、日本・米国・英国での事業展開となりました。


2020年上期は喫食場面を拡げ、手軽に食べられて1 袋で1食分の野菜が摂れる新商品の「ZENB VEGE BITES(ゼンブ ベジ バイツ)」の発売や、食事管理アプリと連携し、毎日の食事から食物繊維の効率の良い摂り方ができる食事内容に関するアドバイスをするプログラム提案など、様々な媒体を活用し、生活者と直接コミュニケーションすることで、より効果的に顧客を獲得できるよう試行錯誤しながら取り組みをすすめました。


下期においては、2020年9月に、黄えんどう豆100%の「ZENB NOODLE(ゼンブ ヌードル)」を新発売いたしました。「ZENB NOODLE」の豆のもつ栄養をまるごと食べるということと、外食店とのコラボレーションでおいしさと健康の一致した食の提案をすすめております。


また、米国でも同じく黄えんどう豆100%のショートパスタ3品「ZENB Pasta」を11月に発売いたしました。引き続き、「ZENB initiative」への共感を醸成するコミュニケーションを継続し、ZENBブランドの認知向上に取り組んでまいります。


今後もミツカングループは、「買う身になって まごころこめて よい品を」、「脚下照顧に基づく現状否認の実行」を永遠に守るべき2つの原点とし、グローバル展開を推し進めながら、環境変化に対応し、「ミツカンらしい経営による持続的な成長」を目指していきます。