2015年度 ミツカングループ決算概要について

~国内食酢カテゴリ、北米事業が牽引し、グループ全体で増収、売上高過去最高を更新!~

企業 2016年6月7日

ミツカングループの2015年度(2015年3月~2016年2月)業績は以下のとおりです。


ミツカングループ業績


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区分 業績 前年度比 (2014年度金額)
売上高 2,486億円 116% 2,140億円
経常利益 47億円 40% 119億円
償却前営業利益(EBITDA) 342億円 161% 211億円


エリア業績


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区分 業績 前年度比 (2014年度金額)
日本+アジア事業売上高 1,108億円 102% 1,082億円
北米事業売上高 1,182億円 137% 858億円
欧州事業売上高 195億円 98% 199億円


◆国内事業業績


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区分 業績 前年比 (2014年度金額)
国内事業売上高 1,091億円 102% 1,067億円
家庭用売上高 844億円 103% 815億円
食酢カテゴリ 200億円 111% 179億円
ぽん酢カテゴリ 145億円 98% 148億円
つゆカテゴリ 88億円 101% 87億円
鍋つゆカテゴリ 68億円 110% 62億円
納豆カテゴリ 224億円 104% 214億円
業務用売上高 246億円 99% 251億円

注) 金額は純額表示


2015年度 業績について


(1) ミツカングループ業績概況

2015年度の業績については、ミツカングループ合計売上高は、前年度比16%増の2,486億円と過去最高の売上高を更新しました。
海外売上高は、前年度比30%増の1,391億円となり過去最高の売上高を記録しました。また、ミツカングループ合計売上高に占める海外売上高比率は約56%となりました。
増収の要因につきましては、国内事業の家庭用の食酢や鍋つゆ、納豆が好調に推移したことに加え、2014年に買収した北米でのパスタソースブランド「ラグー」「ベルトーリ」が通年化したこと、北米での食酢事業が好調に推移したことによるものです。
一方で利益については、経常利益が前年度比60%減の47億円、償却前営業利益(EBITDA)は前年度比61%増の342億円となりました。キャッシュフローの安定化のために、日米間の為替と金利の大きな変動に対して適切にヘッジをしており、会計上は評価損を計上した事で、経常利益が減益となっていますが、キャッシュの創出力は拡大しており、本業は順調です。


(2) 日本+アジア事業

2015年度の国内事業の売上高は、前年度比2%増の1,091億円。家庭用の売上高は、前年度比3%増の844億円。業務用の売上高は、前年度比1%減の246億円となりました。
食酢カテゴリでは、お酢の様々な働きを、「酢の力」としてTVコマーシャルや新聞、Webにて訴求したことや、健康意識の高まりにより、食酢市場の需要が拡大し、2桁増と大幅に売上を伸ばすことができました。「ピクルス」「常備菜」などの簡単にできるお酢のメニュー提案や食酢飲料を、TVコマーシャル、店頭PR活動で展開し、「カンタン酢」などの調味酢、食酢飲料の売上を伸ばすことができました。
ぽん酢カテゴリでは、上期は昨年に引き続き炒め物等のフライパンクッキングや旬の野菜を使用したメニュー提案を実施しました。また、下期においては、蒸し料理のメニュー提案等により汎用需要の拡大提案を行いました。一方鍋においては、餃子の皮を使用した鍋メニューの提案を行いましたが、野菜高、暖冬による鍋需要減少の影響が大きく、売上を伸ばすことができませんでした。
つゆカテゴリでは、主力の濃縮つゆ市場が停滞する中で、新製品「金色昆布つゆ」の貢献により、前年度を上回ることができました。
鍋つゆカテゴリでは、15年度は暖冬の影響もあり、市場成長が鈍化しました。そのような中で、積極的なTVコマーシャルを展開し、「〆まで美味しい」シリーズの拡売に注力した結果、市場の伸びを上回る2桁増の成長により過去最高の68億円の売上となりました。
納豆カテゴリでは、市場が伸長する中、「金のつぶ パキッ!とたれ国産小粒」が好調に推移し、また、「金のつぶ たれたっぷり!たまご醤油たれ」「くめ納豆 秘伝金印」など主力製品ブランドも好調に推移しました。以上の結果、224億円の売上高となり、昨年度に引き続き、過去最高の売上高となりました。
業務用では、食酢カテゴリは需要喚起策を行った結果、前年を上回ることが出来ました。また外食では居酒屋、給食事業者向けのメニュー提案、中食向けのすしメニュー提案を強化しましたが、全体では前年度を下回る結果となりました。引き続き、すしを含む米飯、鍋、麺といった当社が強みを活かせる領域において、価値ある商品、メニューの提案を強化していきます。
2016年度も、お客様への提供価値がより購買につながるように磨きをかけた、ミツカンならではのご提案を行ってまいります。
食酢カテゴリは、お酢の様々な働きを、「酢の力」としてTVコマーシャルや新聞、Webにて継続して訴求していきます。「フルーツ酢」や「フルーツビネガーウォーター」などの飲むメニューや、「ピクルス」「常備菜」などの簡単にできるお酢メニューを、また、七夕、ハロウィン、クリスマスなどの催事にあわせ「ケーキ寿司」のご提案などを通じて、食酢の需要拡大を図ってまいります。2016年度3-5月の第1四半期での実績も好調に推移しております。
鍋つゆカテゴリについてはメニューの出現実態を踏まえて、個包装タイプを含む商品ラインナップの見直しや、TVコマーシャルでの訴求を行い、更なる鍋市場の活性化を図ってまいります。
ぽん酢カテゴリについては、「さっぱり」という「味ぽん」の基本価値を訴求する汎用メニューの提案を進めてまいります。


(3) 北米・欧州事業

北米事業の売上高は、前年度比37%増の1,182億円となりました。特に、2014年に北米で買収した「ラグー」「ベルトーリ」の売上が通年化したこと、市場が伸長している食酢事業が好調に推移したことが売上高を伸ばした要因です。
「ラグー」「ベルトーリ」は、2014年度は8ヶ月、2015年度は通期での売上計上になるため、大幅な増収となりました。2016年度は、新製品や広告投下によるブランド価値の活性化と事業の成長に向けて取り組んでいきます。「Ragu Homestyle」という製品を発売し、広告投下もしてまいります。「ベルトーリ」も米国で需要の強いオーガニック製品のラインを拡充してまいります。
欧州事業の売上高は、前年度比2%減の195億円となりました。価格改定や取引、およびプロモーションの適正化を行い体質改善を進めてきた結果、減収ではありますが計画を達成しました。今期は、英国の食酢トップブランド「サーソンズ」、サワーピクルスブランド「ヘイワーズ」、スイートピクルス等を展開する「ブランストン」といったブランドビジネスを強化し、ブランド価値を高めると共に、急成長する日本食マーケットに適切に対応しながら更なる成長を目指してまいります。