最近テレビなどでも多く取り上げられ、注目されている「発酵食品」!これらの食品の発酵の過程には、様々な微生物が関わっています。今回はその中でも特に代表的な酢酸菌、納豆菌、乳酸菌、酵母に注目し、それぞれの菌がどんな発酵食品に関わり、どのような働きを持つかを解説します。
酢酸菌くん
料理を作ることが好きで、食べることはもっと大好き。
いつも楽しいことやおいしいものをさがしている。納豆菌くんや乳酸菌ちゃんとは発酵食品仲間で仲良し。
納豆菌くん
酢酸菌くんのともだち。和食派だったけれど最近は洋食にチャレンジすることも増えている。何事も粘り強くこつこつ取り組む性格。
乳酸菌ちゃん
酢酸菌くんのともだち。活発で、みんなと一緒に何かをすることが好き!
酵母さん
頼れるみんなのお母さん的存在。いろいろな微生物が発酵食品を作る手助けもしてくれている。特技はパン作り。
酢酸菌はお酢を作るのに欠かせない存在で、アルコールからお酢の成分である酢酸を作る細菌の総称です。原料によって出来上がるお酢の種類が変わり、米を原料にすれば米酢に、玄米が原料なら黒酢、りんご果汁が原料ならりんご酢になります。
納豆菌は、稲のわらや枯れ草に多く生息する枯草菌という細菌の一種です。煮た大豆に納豆菌を加えると、大豆が発酵して納豆が出来上がります。この発酵の過程で大豆のたんぱく質を分解し、旨味のもととなるアミノ酸を生成したり、ナットウキナーゼやビタミンKといった煮豆にはもともとなかった成分を作りだすこともできるのは、納豆菌の大きな特徴です。また、一部の納豆菌は腸内の有用菌の活動をサポートします。
乳酸菌は、炭水化物や糖を分解して乳酸を作り出す細菌の総称です。代表的な善玉菌で、食品としては、ヨーグルト・チーズ・漬物など発酵食品の製造に使われています。
酵母は糖をアルコールと炭酸ガスに分解する微生物のことで、様々な種類が存在します。ビール製造に使われるビール酵母、清酒の製造に使われる清酒酵母などが代表的です。味噌や醤油は、麹菌に、乳酸菌や酵母といったさまざまな微生物の働きが作用して作られています。
最後に、菌によって作られている発酵食品の例をご紹介します。
<身の周りにある発酵食品>