お酢は、「麹菌」「酵母」「酢酸菌」など、
微生物たちの働きで
いくつもの発酵を経て、造られます。
この基本的なしくみは、江戸時代の創業から
200年以上経った今も変わっていません。
その菌のなかでも、酢酸菌はお酢造りには
絶対かかせない菌です。
ミツカンでは1000株を超える酢酸菌を保有し、
様々なおいしいお酢を造るために
活用しています。
お酢ができるまでの過程を
4つのステップにわけてご紹介します。
今回は純米酢の作り方をご説明します。
ステップ1
![お酒を造る [糖化・アルコール発酵] イメージ](/osu-hakkou/assets/images/create-step1-img01.png)
米を蒸して、「米こうじ(酵素)」と「水」を加えると、酵素の働きで米のデンプンが糖に変えられます。
次に、「酵母」という微生物の働きで、糖からお酒(アルコール)を造ります。
※果実酢(りんご、ぶどうの果汁を原料に使用)では、果汁に糖が含まれるので「麹菌」は使いません。
ステップ2
![お酢に変える [酢酸発酵] イメージ](/osu-hakkou/assets/images/create-step2-img01.png)
お酒に、「純米酢」を混ぜ合わせて酢もと(仕込み液)をつくったあとで加温し加えると、
酢酸菌の働きによって、原料であるお酒のアルコール成分が、お酢の主成分である酢酸にかわります。
2つの酢酸発酵方法を使い分けています
伝統技術:表面発酵(静置発酵)
江戸時代から200年以上続く伝統的な発酵技術です。
桶の仕込み液表面に酢酸菌膜を張らせて酢酸発酵させる方法です。


革新技術:深部発酵(CAV発酵)
発酵槽中の仕込み液を通気かく拌しながら、酢酸発酵させる方式です。表面発酵では満足に造ることが難しいお酢も造ることができます。


進化する酢酸発酵システム
ミツカンでは深部発酵をさらに進化させた独自の「衛星CAVシステム」も導入しています。衛星CAVシステムでは従来の深部発酵で、できなかったお酢を造ることができます。
ステップ3
![寝かせる [熟成] イメージ](/osu-hakkou/assets/images/create-step3-img01.png)
発酵が終わったお酢の味を整えるために、1ヶ月程度じっくりねかせて熟成させます。
ステップ4
![仕上げる [ろ過・殺菌] イメージ](/osu-hakkou/assets/images/create-step4-img01.png)
お酢の命である「味・利き・香り」をそこなわないよう、ろ過、殺菌を行い、
衛生的なラインで容器に詰め出荷されます。


ミツカンの工場では、安全・安心の観点からFSSC22000の取得や、フードディフェンス(部外者の侵入防止・異物混入の防止)を実施しています。
また、環境への貢献に資するべく、本来であれば廃棄物として処理される「もろみ圧搾粕」を飼料として再利用したり、排水処理時に発生するメタンガスを発電利用し、CO2排出削減に取り組んでいます。