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ミツカンのすがお

ミツカンの生産技術の 
お仕事って?

~食酢醸造編~

#とある一日 #生産技術 

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みなさん、こんにちは!

「生産技術」と聞くと、みなさんはどんなお仕事を想像しますか?
本社(開発部門)が設計したものをどのように工場で量産するか?を検討したり、安全で高品質なモノを効率的につくるための工程を検討したり、設備導入を検討したり・・・というイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか?

ミツカンの代表商品カテゴリと言えば、食酢やぽん酢、納豆。それぞれに「生産技術」のお仕事はありますが、今回は、食酢醸造の生産技術の業務を担当している社員にインタビューをしてきました!インタビュー記事を通じて、生産技術の仕事の理解を深めたり、興味を持ってもらえれば嬉しいです。


2023年2月28日






生産物流本部 生産企画部 ドライ技術統括課
石黒彰大さん

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石黒さんの業務内容は?

担当している業務はいくつかありますが、今回は「IoT(※1)技術を活用した食酢醸造の効率化」についてご紹介いたします。

※1・・・IoT (Internet of Things)とは、モノがインターネットと接続し、ネットワークを通じて相互に情報交換をする仕組みのこと。製造現場の設備をインターネットにつなげることでデータが自動収集でき、稼働状況を可視化することで、生産工程を改善し、効率化につなげる。

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●目的

IoTの技術を活用し、食酢醸造の各設備をインターネットとつなげ、稼働状況をパソコンに送って(=収集して)可視化し、生産の効率化につなげるために行っています。


●収集する情報と、その活用について

例えば、「発酵に必要な酸素の流量」や、「アルコールからお酢に変化していく速度」、「発酵に必要な原料の投入量」等の情報を収集しています。その情報を見ると、発酵の状態が良かった時・悪かった時はどのような状態だったのかがわかります。発酵は、微生物(酢酸菌)のはたらきによって行われるため、外的要因(気温等)の影響が大きく、管理が難しいのですが、発酵状態が良かった時・悪かった時の原因を解明し、良かった時の状態にすることができれば、安定した高品質の食酢が効率的につくれるようになります。IoT技術で得られた情報をもとに、週に1回、どうすれば改善に繋がるのかを、工場の方とミーティングで議論しています。ミツカンでは、食酢を醸造している工場は複数あるため、各工場の担当者が集まり、改善案の水平展開をし、ミツカン全体でのレベルアップを目指しています。

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●実務担当者として、実施していること

ミツカンで生産している食酢の品種はいくつかありますが、IoT技術を導入しているのはまだ一部のため、今後も他の品種にも導入していくことを企画・設計しています。 実務担当者としては、「どのような情報を収集するのか」「可視化によってどのくらい効率化につながるのか」を、工場の方や有識者の方に知見をいただきながら検討しています。設備の構成や環境も工場ごとに異なるため、導入に求められる仕様については、協力会社とも相談して決定しています。


●この業務を通じて、感じていること

ミツカンは、歴史の長い企業であり、守るべきところはしっかりと軸に据えてブレませんが、一方で、IoT技術導入のように、時代やニーズに合わせて柔軟に対応しているところは、「2つの原点」が体現されていると感じました。IoT技術導入の業務では、“生産の状況を客観的にとらえ、現状を見つめ直し、よりよい状態にしていく”というところが、ミツカンの2つの原点である「脚下照顧に基づく現状否認の実行」につながる行動だと思っています。



やりがい

自分の業務のアウトプットにより、実際に製造現場で製品をつくっている方々の役に立てていると実感できた時にやりがいを感じます!
私自身はミツカンに入社してまだ1年もたっていないため、自社製品の製造工程に対する知識が浅く、なかなか思うように業務が進められないこともあるのですが、周りの先輩方が丁寧に教えてくれるため、入社時と比べて確実に成長できていると感じています。

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今後の目標

目標にしている「ヒト」を挙げると、業務を一緒に取り組んでいる、同じ部内の先輩です。その先輩は、私が関わる醸造の業務について社内で一番詳しく、周りの人から信頼されています。私も、その先輩のように、周りから頼ってもらえるような存在になりたく、今はその先輩からたくさん吸収させてもらっています!
日々OJT(※2)で学びながら、その先輩に少しでも近づくために、自己学習にも励んでいます。データベースの管理・運用に関する資格の勉強をしたり、データサイエンス(※3)に関する勉強にも取り組んでいます。

※2・・・OJT(On the Job Training)とは、実際の業務を通じて、上司や先輩が部下や後輩を指導し、知識や技術などを身につけさせること。
※3・・・データサイエンスとは、統計学やプログラミングなどの理論を活用し、データの分析や解析を行い、有益な知見を得ようとする学問のこと。

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今後の食酢醸造の生産技術の可能性とは!?

「より効率的で、安定した、高品質の食酢をつくる」という観点で言うと、IoT技術の導入により、少しずつ成果が出始めています。ただ、まだまだ未着手な点も多く改善の余地は大きいため、今後も生産効率の最大化を目指していきます。
食酢発酵では、酢酸菌という微生物を扱っている特性上、どうしても人の勘やコツによる臨機応変な対応が必要になることもあります。しかし、結果として効率の良かった発酵も、普段より効率の落ちてしまった発酵も、そこに至った要因があります。その要因の特定や良い発酵の再現性向上、そして、人の勘やコツをロジック化することで、限りなく理想化(自動化)できるのではないかと思います。しかし、そのロジックが多岐にわたるため、それだけパターン化しようとすると莫大な時間とお金がかかってしまいます。基本的なところをロジック化しつつ、人が介在して微調整をしたほうが最終的にはよいのではないか、と考えています。
ただ、一技術者としては、改善を諦めず、難題を突破していくことが役割だと思っていますので、IoTやDX、AI等のシステムのほか、発酵解析に使用する新規ハードウェア(機器やツール)等、活用できる技術をどのように使いこなすか、できるところまで突き詰めていきたいと思っています。

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とある一日のスケジュール

石黒さんのとある一日をご紹介します!


06:00

起床

お弁当の準備、愛犬との散歩、朝食を終えてから出社の準備をします。

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08:30

出社

フレックス制度を活用し、少し早めに出社。メール、タスクの進捗、当日の予定を確認します。

09:00

チームミーティング

上司も含めた週1回のチームミーティングに参加します。業務の進捗報告をしたり、困りごとに対してメンバーからアドバイスをもらったりします。

10:00

打ち合わせ準備

午後の打ち合わせに必要な資料の作成・確認・修正を行います。不明点については、先輩に相談したり、資料で調べたりします。

12:00

お昼休み

朝に準備したお弁当を同僚と一緒に食堂で食べることが多いですが、たまに外食もします!同僚は同年代が多く、とてもコミュニケーションが取りやすいです!

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13:00

関係部門の方と打ち合わせ

事前に作成した資料について関係部門の方と確認を行います。まだまだ知らないことが多く、学びながら進めています。
この日は出社したため、対面での打ち合わせです。

14:30

打ち合わせのまとめ等

直前に実施した打ち合わせのまとめを行った後、16時からの打ち合わせの準備を行います。

16:00

工場の方と打ち合わせ

食酢発酵効率化について、IoT技術による可視化で得られた情報を元に、食酢を生産している複数工場の方と議論をします。
工場の方との打ち合わせは基本Web会議です。

17:00

退社

日報を記入後、フレックス制度を活用して、定時前に業務終了です。

18:00~

アフターワーク

ロードバイクのトレーニングをしたり、愛犬に遊んでもらったりしています!

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まとめ

生産技術の業務を担当している社員をご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?興味を持っていただいた方は、「各部門が大切にしていること(生産物流)」もご覧いただき、更に理解を深めていただければ幸いです。今後も、様々な部門で働く社員をご紹介していきます。

ぜひ次回の【ミツカンのすがお】もお楽しみに!

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