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ミツカンのすがお

社員の想い<後編>

「次の世代へバトン

を渡していく」

#技術系 #SDGs 

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みなさん、こんにちは!

前編を読んでいただき、ありがとうございました(まだの方は、ぜひ前編から読んでいただけますと幸いです)。
引き続き、後編では、調味料におけるリサイクルペットボトルの使用推進(以下、本取り組み)に取り組んでいるもう1人の社員(近藤さん)の“想い”をご紹介します。

前編・後編の記事を通じて、ミツカン社員の仕事に向き合う姿勢や想いを感じ取ってもらえれば嬉しいです。


2023年8月3日


品質環境部 品質環境企画室 主任待遇 近藤康一さん

インタビューの2人目は、品質環境部で働く近藤康一さん。
近藤さんは1989年入社。現在は、品質環境部で、香気成分の分析や容器・器具の安全性確認などに従事しています。過去には、酢酸菌の研究や知的財産業務(特許出願等)、商品開発(食酢・調味酢)などに携わった経験もあり、研究・開発・品質のいずれの知識・経験も豊富なベテラン社員!大学時代は有機化学を専攻し、入社4年目に大学に派遣され、その後、農学博士を取得。論文執筆経験も豊かで、今回受賞した論文の作成において、中心的な役割を果たしました。

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    品質環境部は、どのような部署なのですか?

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    品質保証部門は、「お客様からミツカンへの信頼を守る門番」です。原料調達から商品設計、製造、販売、そして生活者に使っていただき、さらには容器などが捨てられるところまでの品質保証をみています。お客様に約束した商品の品質や提供価値に責任を持つことはもちろん、お客様が求める情報を適切に提供することも安心をお届けする上での大切な使命の一つと考え、日々取り組んでいます。

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    その中で、近藤さんは具体的にどのようなお仕事をしているのですか?

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    現在は香気成分の分析や容器・器具の安全性確認などに従事しています。お問い合わせ・お申し出に関する調査、新製品に使う容器の安全性確認、品質有事が発生した際、リスクを最小化するための行動プランの具体化などを担当しています。

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    本取り組みは、小塚さん(※1)の所属する仕入統括部から動き出したそうですが、近藤さんが本取り組みの論文作成を担当することになった背景を教えてください。
    ※1・・・前編で登場した、本取り組みに携わったもう一人の社員

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    本取り組みの安全性評価の結果を論文化するにあたっては、分析に関する知識があると好ましいのですが、当時の仕入統括部にはそのような人材が見つからなかったようで・・・。そこで、品質環境部で分析を担当しており、且つ、博士号を取得している私に声がかかりました。

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    仕入統括部から論文作成を提案されたときは、どのようなお気持ちでしたか?

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    元々私が、品質環境部で、製品に使う容器の安全性確認を担当しており、今回の安全性を評価するための条件設定は私が考えたものです。そのようなこともあり、論文を書くなら自分が適任かな、と思っていました。これまでの経験や自分の強みを活かせること、また、入社4年目に大学に派遣してくれた会社に恩返しできる機会でもあるかなと思い、仕入統括部からの提案を引き受けることにしました。

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    会社に恩返し・・・すばらしいです!

    安全性評価では、中間報告で想定外の分析結果が飛び出し、小塚さんはかなり驚いていたようですが、「近藤さんがどっしり構えてくれていたので安心感につながった」と言っていました。なぜそのような自信を持つことができたのですか?

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    想定外の結果を受け取った時は、「もしや、新発見なのか!?」と、ワクワクしてしまったことを覚えています。
    私にも科学者の血が流れていますから。
    しかし、本当に新しいことは、ゴロゴロ転がっているものではありませんね。

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    「新発見!」ではなかった、のですね・・・。

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    はい、残念ながら新発見ではありませんでした。(苦笑)

    実は、本取り組みに着手する前に、不純物の溶出に関するシミュレーションを分析機関にて実施しており、その結果は、本番の評価が問題ない結果に終わることを暗示していたものでした。そのため、分析機関から想定外の結果が出てきたときも、どこに原因がありそうか?冷静に考えることができたのです。

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    実際に、原因となる箇所を見直したことで、想定通りの結果を得ることができたそうですね。近藤さんのこれまでの経歴による豊富な知識・経験が自信につながり、問題を解決することができたのですね!

    ミツカンにおける取り組み開始から、論文掲載まで約3年かかりました。長い期間だという印象ですが、どのようなことを大事にしていましたか?

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    本取り組みは、新しいものを発見したり、作りだしたりということとは違い、世の中に安心・納得してもらえることが必要だと思っていました。専門家だけではなく、一般の人にも、わかりやすいことが大事だと思っていたので、評価系は常にそこを意識して作り込みました。溶出試験には約半年必要で、その時間は削りようがないので、予め長期戦になることは覚悟していました。

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    安全性評価の論文は、論文賞を受賞しましたね!おめでとうございます!
    受賞の連絡をもらったときは、どのようなお気持ちでしたか?

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    本取り組みは、大々的にアピールするようなことではなく、社会の黒子みたいな仕事なのだと思っていましたが、受賞の連絡をいただいたときは、成果を「有意義だ」と評価していただけたことが嬉しかったです。

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    最後に、今後に向けた近藤さんの想いをお聞かせください!

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    自分が使ったペットボトルをゴミ箱に捨てたら、そのあとのことは知らぬ存ぜぬ、という意識の方がまだまだ多いなぁと思っています。でも、そういう方々の意識が少しでも変わり、行動を変えてもらえたら未来は変わっていくと思っています。本取り組みが、そのきっかけにつながればいいなと思っています。

    あとは、ベテラン社員の立場としては、次の世代へバトンを渡していくこと。これまで私がミツカンで働いて身に着けた知識・経験を次の世代へしっかりと引き継いでいくこと。それによって「人と社会と地球の健康」の実現に貢献していくことが、私自身の役割だと思っています。


後編、いかがでしたか?
ご自身の知識・経験を活かして論文賞まで受賞してしまうお仕事をされている近藤さん。そして、それを次の世代へつなげようとしてくださる姿勢・想いが素晴らしいと思いました。
また、今回取材した近藤さん・小塚さんのお二人の関係性も、とても素敵でした。お互い信頼し合っていて、なんでも相談できるような間柄。そしてお二人の会話のやりとりは温かく、そして面白く(笑)。「ミツカンは“人”がいい」と言われますが、お二人に取材して、本当にそうだな、と心から思いました。(この記事だけではそれを表現しきれないのが残念です・・・)

この記事に興味を持ってくださった方は、「各部門が大切にしていること(品質保証)」もご覧いただき、更に理解を深めていただければ幸いです。

今後も、「未来ビジョン宣言」の実現に向けた取り組みや、ミツカン社員の仕事に向き合う姿勢や想いを紹介していきます。
ぜひ次回の【ミツカンのすがお】もお楽しみに!




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