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NEWS RELEASE

もくじ

05/04/20

2004年は前年比1.4倍の売上、2005年も黒酢ブームは継続の兆し

意外に知られていない黒酢の基礎知識

〜黒酢はなぜ黒いのか? 黒酢の健康機能のキーワードは「酢酸」〜


〔トピックス〕
■「飲用」が牽引する食酢市場
 健康ブームを背景に、急拡大する飲用市場。
 8割以上が「健康のためにお酢を摂取したことがある」と回答。
■2005年も続く黒酢ブーム
 「興味がある健康食品・機能性食品」で黒酢が3位にランクイン。
 「今後使用量が増えそうなお酢」では、ダントツ1位の黒酢。
■黒酢はどうして黒いのか
 黒酢も米酢も原材料はほとんど同じ。"黒の秘密"はアミノ酸と糖の反応にあった。
■黒酢の主成分は?
 米酢も黒酢もその主成分は「酢酸」。黒酢の健康機能の多くは「酢酸」によるもの。
■「お酢を使ったチョコレート」も登場
 黒酢ブームの裾野は広がり、黒酢を使ったカクテルから、お酢のチョコレートまで登場。



飲用が牽引する食酢市場

 ■2004年「飲用市場」が拡大
ここ数年、健康機能がすぐれた食品として黒酢ブームが続いています。
2004年度の食酢市場全体の売上は、687億円と、2003年度の1.4倍近くにまで拡大。実際に数字の内訳を見てみると、調味料としてだけでなく、飲用としての市場が伸びています。
からだの健康を気遣って、食酢を多く使用するようになってきていることがわかります。

 ■8割以上が「健康のためにお酢を摂取」
ミツカンが行なった「食酢・定期調査」 (2004年7月)によると、健康のためにお酢を摂取したことがある方が80%を超え、90%以上の方が「今後も健康のためにお酢を摂取したい」と考えていることがわかりました。
また、健康を目的としたお酢の摂取方法では、お酢の飲用より調理用で使う意向のほうが高くなっています。

 ■日常の食生活に定着したお酢の健康イメージ

お酢の使用量が増加した方だけにその理由を聞いたところ、「健康に良い」「健康に気をつけるようになった」とご自身の健康を気にされた回答がワンツーフィニッシュ。3位に「家族がお酢のメニューを食べるようになった」がランクインしました。
日常生活の食卓で積極的にお酢を自然に摂取していきたいという傾向が伺える結果となっています(「食酢・定期調査2004年4月」より)。



2005年、さらに高まる黒酢人気

 ■「興味がある健康食品」の3位に黒酢がランクイン
「興味がある健康食品・機能性食品」では、「食酢」が前年比10ポイント以上アップし7位に。「黒酢」が51%で、さまざまな健康食品の中から3位にランクインし、食酢・黒酢に高い関心が集まっていることがわかりました。
また今後使用量が増えそうなお酢は、黒酢が26.1%とダントツの1位。02年と比較して2倍以上、使用意向が高くなっています。
ドリンク以外にも黒酢を利用した(調味料・惣菜・菓子などの)さまざまな商品も登場しており、食酢市場は2005年も活況が続くことが予想され、黒酢を中心に飲用酢ブームは暫く続きそうです。



黒酢はどうして黒いのか?

 ■黒酢が公的に定義されたのは昨年7月
注目を集める黒酢ですが、実は最近まで明確な定義はありませんでした。そのため粗悪品が出まわる危険が危惧され、ようやく昨年7月、農林水産省は黒酢の品質表示基準を定め、食酢の中に「米黒酢」と「大麦黒酢」の2項目を新たに加えました。新基準の適用は2004年7月からですが、1年間は経過措置期間となり、本年7月から本格実施となります。
黒酢の定義(食酢品質表示基準 *平成16年10月7日農林水産省告示第1821号)
黒酢
(米黒酢)
穀物酢のうち、原材料として米(玄米のぬか層の全部を取り除いて精白したものを除く。)又はこれに小麦または大麦を加えたもののみを使用したもので、米の使用量が穀物酢1Lにつき180g以上であって、かつ、発酵及び熟成によって褐色又は黒褐色に着色したものをいう。
米酢 穀物酢のうち、米の使用量が1Lにつき40g以上もの(米黒酢を除く。)をいう。


 ■黒酢も米酢も原料は米と水
上表の通り、米酢も黒酢も原材料は米です。原料の米を糖化させ、アルコール発酵、酢酸発酵を経て食酢になるというプロセスも変わりません。いずれも米と水を使って、酵母菌(アルコール発酵)と酢酸菌(酢酸発酵)の力で作り上げた発酵・醸造食品です(次ページ参照)。

 ■黒酢が黒いのは発酵・熟成過程で起こる"色の変化"が原因
黒酢が黒いのは、発酵・熟成過程で起こる「アミノカルボニル反応」という化学反応によるものです。この反応は、アミノ酸(アミノ基)と糖分(カルボニル基)の存在下で起こり、褐変※や香りの生成などをもたらすことから、食品の品質に重要な役割を果たしています。
黒酢は他の食酢と比較して糖とアミノ酸が多く含まれているので、色が黒く変化します。
※褐変・・・色が褐色に変化すること
*左側の試験管が一番糖分・アミノ酸を多く
 含んだもの。右に行くほど含有量が少ない。
*糖分とアミノ酸を加えた液体を加熱(60℃)
 することにより、模擬的に黒酢が褐変する
 様子を再現。
*原料(糖分・アミノ酸)が多いと、短い期間
 でも濃い色となる。



黒酢の主成分は?

 ■米酢も黒酢も主成分は「酢酸」
米酢も黒酢も、酢酸発酵により作られる食酢の主成分は酢酸です(下表参照)。アミノ酸も含まれており、食酢の旨みやまろやかさに影響を与えています。ただし、アミノ酸の健康効果については、食酢に含まれる程度の量でどのような効果が期待できるのか、現段階では研究成果は出ていません。
なお、健康食品として話題の「もろみ酢」は食酢ではありません。タイ米を原料とした泡盛(沖縄焼酎)の酒かす(もろみ)から抽出したもので、酢酸発酵は経ておらず、主成分はクエン酸です。
米酢、黒酢、リンゴ酢の栄養分析表(食酢100ml中)
  酢酸 クエン酸 グルコン酸 アミノ酸
米 酢 4413mg 4mg 315mg 40mg
黒 酢 4243mg 45mg 292mg 486mg
リンゴ酢 4758mg 1mg 194mg 8mg

もろみ酢 14mg 775mg ND 672mg
(市販品当社調べ)


 ■「酢酸」がもたらす黒酢の健康機能
現時点で科学的に検証されている酢酸の健康機能には、「血圧低下」「グリコーゲンの再補充促進(疲労回復)」「体内でのカルシウム吸収率向上」などがあり、その他様々な健康機能についても研究が進められています。
検証されている酢酸の主な健康機能
健康効果 検証内容 関連論文
①血圧低下 血圧が高めの人が、1日当たり15ml以上の食酢を毎日摂取すると、1〜2ヶ月後に血圧が低下する 食酢配合飲料の正常高値血圧者および軽症高血圧者に対する降圧効果健康・栄養研究Vol.6 No.1(2003年)
②疲労回復 運動後に糖と食酢を摂取することにより肝臓と筋肉のグリコーゲンの再補充が促進される。 Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports 11:33-37.
(2001年)
③カルシウム補給 酢酸は体内でのカルシウム吸収を促進し、骨形成を促し、骨代謝を改善する。 Enhancing effect of dietary vinegar on the intestinal absorption of calcium in ovariectomized ratsBiosci.Biotechnol.Biochem Vol.63(1999年)


「カルシウム吸収の促進」「疲労回復のサポート」「高めの血中脂質(血中総コレステロール)の低下」については、ヒトでの検証が出来ていないなどの理由から、現在は食酢の健康機能としては訴求しておりません(2017年5月1日追記)

 ■消費者に意外に知られていない食酢の成分
ミツカンが実施した「食酢・定期調査」(2004年8月30日)によると、消費者の食酢・酢酸に関する理解は必ずしも高いとは言えません。
「食酢の主成分は?」の質問に対して、正解の「酢酸」(そう思う+まあそう思うの合計)は52.1%とわずかに半数を超えるレベル。「クエン酸」「アミノ酸」とほとんど変わらない数値でした。
また、「食酢の健康成分は?」の質問に関しては、トップは「クエン酸」の71.6%、2位は「アミノ酸」の63.1%で、正解の「酢酸」は61.1%で3位でした。この調査結果を見る限り、消費者の食酢や酢酸に関しては十分ではないといえます。

 ■消費者に意外に知られていない食酢の成分
熟成期間が長ければ食酢の健康機能がアップすると見られがちですが、必ずしもそうとは言いきれません。熟成期間が長くなれば「アミノカルボニル反応」が進み黒さは増しますが、酢酸の含有量は変わりません。つまり、主成分である酢酸のもたらす健康効果については熟成期間の長さはほとんど影響しないと言えます。



黒酢の主成分は?


黒酢は家庭での購入以外でも、これまでにない使い方がされています。
例えば飲食店。最近では、黒酢を使ったドリンクやカクテルをメニューに加える居酒屋やバーが登場しています。
また、ちょっとユニークな使い方としては「お酢を使ったチョコレート」も登場しました。
黒酢を中心とした食酢は、ブームから定着の時期を迎えていると言えるのではないでしょうか。