江戸のハヤリは一人鍋?粋衆が好んだ鍋の数々

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江戸時代の鍋

江戸時代の都市部の人口は多く、多くの人々は狭い長屋などに住んでいました。そんな中で普及したのが七輪です。持ち運びできる便利なこの道具によって、鍋を「煮込みながら食べる」というスタイルが登場しました。

当時の鍋料理のメニューはバラエティに富んでおり、「湯やっこ」(現在の湯豆腐)や「どじょう鍋」、帆立貝などの貝殻を鍋の代わりにする「貝焼き」など、今聞いても食べてみたいと思わせる料理がたくさんあります。このころに流行したのが「小鍋立て」といわれるもので、直径20cmほどの小鍋を少人数、もしくは一人で食べるものでした。また、江戸後期の書物には肉や葱を入れた鍋を客に供する記述もみられ、鍋料理が普及していた様子が伺えます。