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メニュー開発への想い

メニューを生み、メニューを育てる MD戦略本部MD企画部メニュー開発室 室長 高取 順

かつて「味ぽん」という商品とともに水炊きが家庭に普及したように、ミツカンにとって商品とメニュー開発は、事業の両輪ともいえる存在です。いったいどのような想いでメニュー開発に取り組んでいるのか?メニュー開発室の取順さんに聞きました。

※部署名・役職は掲載当時の内容です

いつ、何処で、誰がどんな気持ちで口に運ぶメニューなのか

調味料とは食材を生かす役割を担うものであり、メニューあってこその商品といえます。ですから、ミツカンにとっては、商品と、それを使用したメニューは、同じように価値のある資産だと考えていますし、とくにここ数年メニュー開発は全社課題とし専門性を高める取り組みをしています。これだけ情報が氾濫し、調味料も調理技術も多様化している現代では、ただ商品を店頭に並べただけでは、それがどれほど役立つものなのか、お客様に伝わりにくい。メニューを通じ、こういう使い方をしていただければもっと暮らしのお役に立ちますよ、というご提案をしていきたいと思います。

もちろん、小さなお子様がいらっしゃるご家庭からお年寄りだけの世帯まで、お客様の環境はさまざまですし、ご自宅で調理なさるのか、あるいは外食なのかで、メニューに求められる要素は変わってきます。同じ蒸し料理でも、ご家庭の夕食だったらできるだけ手間がかからない調理方法が喜ばれますし、レストランで召し上がるのであれば、ある程度の非日常性が求められます。また、栄養のバランスや調理器具、オペレーション、在庫面、コストはどうかといった点もしっかり考慮しなければなりません。より多角的に、ご家庭用から業務用まであらゆるシチュエーションを想定しながら、価値あるメニュー開発に取り組んでいます。

日々の暮らしの中で試してみたいと思っていただける事が大切です

メニュー開発室は管理栄養士や調理師なども含めたスタッフで構成されています。開発にあたっては、まず、事業のマーケティングプランに基づき、社内全体で核となる開発テーマを決定します。それに基づき、テーマにふさわしいメニューをいくつも考案し、実際に調理と試食を繰り返しながら絞り込んでいきます。その際、社員の家庭でもテストしていただき、実際の暮らしの中で受容されるかを繰り返し確認していきます。この暮らしの中でという事が非常に大切であると考えています。実際の台所で、実際の調理器具を使用し、献立の中で、一食、食べて評価していただくことに価値があります。そのうえで最終的に一般のご家庭でテストしていただき決定していきます。

メニュー開発室は管理栄養士や調理師なども含めたスタッフで構成され、ホームユーステストをクリアしたものがメニューとして決定されることになります。

食の新たな価値観を生み出すような、革命的なメニューを

メニュー開発は、ただレシピを提案すれば終わりというものではありません。そのメニューが時間をかけてお客様の暮らしに定着し、やがてごく当たり前の料理になってこそ、開発が成功したと言えるのです。目新しさや奇抜さだけで話題になっても、それは一時のブームで終わってしまいます。おいしさはもちろん、ミツカンのスローガンに「やがて、いのちに変わるもの。」とあるように、健康面にもきちんと配慮をしていること、また、食べる人、調理する人、買い物する人などシチュエーションに応じたお客様のニーズに応えていることなど、さまざまな要素を満たしていなければ、長く愛されるメニューにはなりません。メニューを生み、メニューを育てる。それが、ミツカンのメニュー開発のあり方だと考えています。

もちろんそれは簡単なことではありませんよ! 美食家として名高いフランスのブリア=サヴァランは、「新しい御馳走の発見は人類の幸福にとって天体の発見以上のものである」という言葉を残しています。新しいメニューを開発するということは、それまでになかった新しいご馳走、新しいおいしさを発見するということですから、確かに天体をひとつ発見するぐらい難しく、価値のあることだと思います。しかし、それだけ夢のある仕事でもあるんです。本当にいいメニューは、必ずお客様に受け入れられ、定着していくはずです。これからも、食の新たな価値観を生み出せるようなメニュー開発に挑戦していきたいと思っています。