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食酢のおいしさアップをめざし酸味とむせの仕組みを研究

おいしく食酢を摂っていただき、お客様の健康維持・促進に役立てたい

食酢をもっと摂りやすく

ミツカンの初代中野又左衛門が酢づくりにチャレンジしたのは、1804(文化元)年のこと。以来200年以上にもわたり、ミツカンはお客様に愛される食酢を追求し続けてきました。食酢は、調味料としてご使用いただくとともに、健康の面でもさまざまな効果が期待され、黒酢やフルーツ酢などをドリンクとしてご愛用いただくお客様も増えています。

しかし、一方では、「酸っぱくて飲みにくい」という理由から、食酢飲料から遠ざかってしまう場合も見受けられます。食酢をもっと摂りやすく、継続的にご使用いただくため、ミツカンの研究スタッフは「酸味の抑制」を一つの課題に掲げました。

酢酸に舌にあるセンサーが反応

酢酸に対するセンサー(受容体)の反応の様子

酸味抑制の研究は、まず、舌が酸を感じる仕組みの解明に取り組むことから始まりました。近年、味覚に関する研究は世界的にも急速に進んでおり、舌の上にある味蕾と呼ばれる細胞の集合体が味を感じる役割を果たしていることが分かっています。その細胞の表面に酸を感じる「受容体」と呼ばれるセンサーが備わっており、酸味を感じる役割をしていると考えられているのですが、まだその詳細は解明されていません。

そのため、今回の研究では、そのセンサーを分子生物学的な手法を用いて人工的に実験用シャーレの上に再現し、ごくごく微小なセンサーが、食酢に反応するかを観察しました。すると、センサーは、甘味物質や苦味物質には反応せず、食酢や食酢に含まれる酸味物質である酢酸に反応することが分かりました。酢酸にこのセンサーが反応することを、世界で初めて証明する結果となったのです。

センサーの反応は、味を伝える神経を通じて信号として脳に送られ、人が「酸っぱい」と感じると考えられます。今後、よりマイルドな食酢を開発するためには、酸に対するセンサーの反応を弱める物質を探すことも一つの重要な研究テーマとなっていきます。

むせを起こすメカニズムに着目

酸味抑制の研究と並行するかたちで進められていたのが、食酢を摂った時に起こる「むせ」の仕組みの研究です。レモンに含まれるクエン酸や、ヨーグルトなどに入っている乳酸に比べ、食酢の主成分の酢酸は飲み込むときにピリピリとした喉の刺激とむせを起こしやすいことが分かってきました。そこで研究員はむせの反応を起こす喉の仕組みに着目し、研究を続けました。

その結果、喉にある一つの神経が酢酸を飲み込むときに強く反応することが判明。その神経にあるセンサーが酢酸に反応し、神経を伝って信号が送られることにより、むせという反射運動が起きるというメカニズムが明らかになったのです。酸と同じように、むせについても、センサーのはたらきを抑制する物質の発見が期待されています。

今回は、酸のセンサーについては東京大学と、むせについては九州大学と共同研究をすることで、より効率よく研究を進めていくことができました。ミツカンは常に先端の科学技術もとりいれながら、より食べやすく、飲みやすい食酢の開発に取り組んでいきます。

関連リンク

研究開発を振り返って

おいしく食酢を摂っていただき、お客様の健康維持・促進に役立てていただくことが、私たち研究者の願い。とくに、酸っぱさやむせを苦手とするお子さまにも、食酢を嫌わず、バランスのよい食生活を送っていただけるよう、マイルドな食酢を開発していきたいと思っています。

中央研究所 石井 翔